ジョン・アーヴィング「また会う日まで」上下

また会う日まで 上

また会う日まで 上

また会う日まで 下

また会う日まで 下

出来ちゃったまま認知せずに逃げた父親を追う母親と子供の旅行記から始まるこの物語。4歳で父親を探す為に北欧中を旅して周ったジャック・バーンズの半生を描いた物語です。

序盤の父親を探す旅や、その後の俳優としての生活を読んでいく間は大して面白い物語ではないかもしれませんが、その時に張られた伏線が下巻に入ったあたりで次々と回収されていく様が面白いです。幼い頃のジャック・バーンズが、大人になるまでにどれだけ多くの人達に愛されて育ってきたかが丁寧に書かれていて、暖かい気持ちになります。

最後の最後にほぼ全ての過去が明らかにされる辺りはとても良い気分になれました。

1,100ページと分量はとても多いですが、面白かったです。父親を探す旅のパートと、俳優として上り詰めていくあたりは物語がダレてきて読み進めるのがつらくなる事もありますが、最後まで読む価値はきっとある物語だと思います。