文系と理系の生涯賃金格差

結論にちょっと違和感。

 米国を見てみると、技術的な基盤を持った人々がマイクロソフト、アップル、グーグルなどを積極的に起業してきました。ビル・ゲイツスティーブ・ジョブズなど「スタープレーヤー」が生まれています。日本では、同じように理系人材が活躍する土壌が十分に整っていない。背景には、文系的な仕事をしている人々の問題があります。

 政治家や官僚など、政策ビジョンを作る人々の能力を問うべきだと考えています。資本市場の規制緩和を進めて、金融商品の売買で巨利を稼ぐマネーゲームを促進した半面で、技術者の業績に報いるための資金が流れづらい側面がある。日本において、文系的な仕事をしている人は、研究者や技術者の力を引き出す能力を備えていたとは言えません。

この段落間の論理の飛躍があるのが気になります。「技術的な基盤を持った人々が〜積極的に企業してきた」のならば、もっと技術的な基盤を持った人が起業していけばいいという話なのでは。それを「技術者の業績に報いるための資金が流れづらい」という環境のせいにしてしまうのは、ちょっと違う気がする。他人任せでおんぶにだっこなんだったら、いつまで経っても何の解決にもならないよね、って。

じゃあ具体的に賃金格差を埋める為には何がポイントなんだよと言われると、明確な解決案は思いつかないのですが。